もくじ
アイキャッチ画像出典:PAKUTASO
こんにちは。『ど田舎はいたついん』の夫です。
年末年始が近づき、モノの整理整頓をしようと考えている人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな『モノ』に関する記事です。
唐突ですが
我が家にはテレビがありません。
電子レンジもありません。
冷蔵庫はあるけど、中はスカスカ。
服は3着ぐらいのローテーションです(夫だけ)。
他にも色々と一般的な家庭にあるモノがなかったり・・・。
その理由は「お金がないから」ではありません。(たしかにないけど)
ど田舎はいたついん一家では、自分たちにとって『本当に必要なモノ』を考えて生活をしています。
必要最低限のモノで生活をする人を『ミニマリスト』というらしい
ちょっと前に知ったのですが、どうやらこういったライフスタイルは『ミニマリスト』と呼ばれているらしいです。
ミニマリスト
引用:コトバンク
持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人。自分にとって本当に必要な物だけを持つことでかえって豊かに生きられるという考え方で、大量生産・大量消費の現代社会において、新しく生まれたライフスタイルである。
こういったライフスタイルが定義付けられていることにビックリしましたが、ちょっと嬉しくなっちゃいました。
「俺は何も知らずにこのスタイル始めたぜー!」みたいな。
そうです、「このアーティスト、売れる前から知ってたぜー!」的なあれです。
まあそれは置いといて
筆者の場合、このモノの少ない生活は意識して始めたわけではなく、気づけばいつの間にかこんな生活になっていたという感じです。
その原点を辿ってみたところ、どうやら『登山』を始めたことにその答えがあるのがわかりました。
『登山』を始める前はどんなライフスタイル?
筆者が本格的に登山にハマったのは7年前。
社会人になって2年目の秋に、仲の良い大学の職員さんに誘われたのがキッカケでした。(幸か不幸か、そこから山に超ハマりまくって現在に至る・・・)
筆者の山へのハマりっぷりはまた今後記事にしたいと思いますが
それまでの自分の生活は決してミニマムではありませんでした。
そんな新卒〜社会人3年目ぐらいの生活はこんな感じです。
部屋の掃除なんてする余裕はない・・・
登山にハマる前のグラフィックデザイナー時代は毎日徹夜残業の日々。
その頃はアパートで独り暮らしでしたが、もう掃除や整理なんてする余裕は一切なし。
家は寝るためだけにありました。
幸いにも元々ほどほどに綺麗好きだったので、部屋が「ゴミ屋敷」になることはなかったのですが、それでも家の中は散らかり放題。
精神的にも体力的にも「片付けよう!」という気持ちは全く湧き上がりませんでした。
いろいろコレクションしたい人だった
さらに当時はヘヴィメタルやHIPHOPなどのCD、そこそこいいブランドのアパレル、水族館のぬいぐるみ、デザイン本の収集など、何かとコレクション癖がありました。
それ故に部屋のあちこちにグッズが置かれており、ただでさえ6畳の狭い空間はパンパン状態。
今思えば、なんとも暮らしにくい生活をしていたことを感じさせられます。
そのころの部屋の写真があればと思ったのですが、発見できず。
コレクショングッズは引っ越した時に9.5割売り払いました。
『登山』を始めて感じた”シンプルな生き方”
デザイン会社を退職後、筆者は山の世界にどっぷり浸かっていきました。
プライベートでは結構ムチャクチャな山登りもガンガンしてきましたし、仕事も山に関わることが中心。
その中でわかったこと、それは「全てがとてもシンプル」だと言うこと。
例えば、山に行くか行かないか。
行けば何かがあるし、行かなきゃ何もない。
他にも超極端な話でいえば、生きるか死ぬか。
厳しい山の上では生と死の考え方さえもシンプルでした。
山の世界は全てが白か黒で成り立っていることに気づいた時、そこに強い魅力を感じたのを覚えています。
ザックに何を入れて山へ行く?
登山のシンプルな考え方は「荷物」にも共通します。
登山は「衣・食・住」を自ら担ぎ、歩かなければいけません。
いろいろ持っていけば安心ですが、その分重くなり体力を消費しスピードが衰えます。
逆に荷物を少なくすると、思わぬトラブルが起きた時にその装備がないなんてことも考えられます。
登山では『何が必要で、何が不必要か』を自分の感覚でしっかり見極める必要があります。
登山のこの考え方が『ミニマリスト』の「必要最低限なモノだけで暮らす」という部分に通じているのではないかと感じました。
クライマーの部屋にはだいたいモノがない、、、8割が登山道具です。
限りある人生のザックの中に何を入れる?
この記事では”ミニマリストを推奨”しているわけではありませんし、このために”登山を始めよう”と言っているわけでもありません。(もちろん登山はみんなに楽しんで欲しいと思っていますよ!)
こういった暮らし方に興味がある人の参考になれば嬉しいなーと思っています。
そしてこうした生活は今後さらに重要性を増していくことも最近強く感じています。
台風19号のボランティアを経て感じた『モノに頼りきった現代の生活』
令和元年10月に日本列島を襲った台風19号。
東日本を中心に、河川の氾濫により多くの家屋や農作物に被害が出たのは記憶に新しいのではないでしょうか。
筆者は千曲川が氾濫した長野市穂保地区へボランティアとして2度行かせていただいたのですが、元は子どもたちが遊べる公園だった場所が廃棄物置き場となり、山のようなゴミが公園を埋め尽くさせている光景が一番印象的です。
「暮らすっていうのはここまでモノに頼ることなのか・・・」「この廃棄物を処理するだけでどれだけのエネルギーが消費されるんだろう・・・」そんな複雑な感覚が襲ってきました。
そしてこう感じました。「モノのある生活は本当に必要なのか?」と。
自然災害は逆らえないこと。今までの暮らし方が間違っているとは言えません。
ただ、今や自分が被災するかどうかはルーレット状態になっているように感じます。
「いつ」「どこで」「何が」起きるか、それによって自分たちの暮らしはどうなってしまうのか。
それは誰にもわかりません。
ただ自身の生活を身軽にしておくだけで、その被害を少なくすることができるように感じます。
ミニマリストという生活は単なるライフスタイルの一つではなく、今の日本に求めている変化なのかもしれません。
※ここでは台風19号の被害について「廃棄物の処理」の視点で記事を書かせていただきます。被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。そして筆者自身もまたお手伝いに行かせていただきたいと考えています。
このときは「負の環境」が、いろんな意味で悪い循環を生んでしまっていたかもしれません。