【これがど田舎の正月だ!】我が家のおせち料理〜実家編〜

あけましておめでとうございます。

本年もど田舎はいたついんをよろしくお願いします。

新たな年を迎えたかと思いきや、あっという間に数日が経過・・・。

娘が生まれたこともあり恒例の正月登山はおやすみなので、今年は実家でぼーっと寝正月をしていました。(それに加え風邪を引いてしまった・・・)

毎年、山へ行くことが”年の始まり”的な気持ちでいたので、今年はなんだか不思議な感じでした。まあ実家でのんびりする年末年始も久しぶりなのでそれはそれで新鮮。歳をとったせいか『紅白』が昔よりも楽しく感じました。

さておき、ど田舎はいたついん(夫)の実家は長野県伊那市の美篶というところ。私たちが暮らしている長谷から伊那市街地へ15分ほど車で走らせた場所にあります。

今回はそんな実家のおせち料理を紹介したいと思います。

特別豪華なおせち料理でもないですが、温かい目で見てもらえたら幸いです。

これが実家のおせち料理!

どれほどの歴史があるかはわかりませんが、私が物心ついた頃にはこのおせち料理がお決まりになっていました。

今まで何気なく食べていましたが、それぞれの食べ物には意味(いわれ)があり、縁起物とされています。それぞれの「いわれ」を調べてみると案外面白いもので、せっかくなので一通り紹介したいと思います。(足りない品もありそうですが・・・)

ぶり|野菜汁

ぶり>

カス汁で煮込んだぶり(写真右下)と照り焼きのぶり(写真左)が登場します。
どうやら照り焼きの方は子ども達が食べやすいように考えてくれたそうです。

ぶりのいわれ

・出世魚であることから、立身出世を願う。

<里芋と昆布の野菜汁>

この汁の正式名はなんだろうな?けんちん汁ともちょっと違うか?とりあえず『野菜汁』としておきこうかな。薄い醤油味の出汁に里芋やら昆布・コンニャク・ちくわ・豆腐が入っています。

野菜汁のいわれ

野菜汁そのものには意味はないそうな。
・里芋:種芋を植えると子芋が多くつくことから、子宝を願う。
・昆布:「喜ぶ」と語呂合わせしている。昆布に「子生」の字を当てられることから、子宝を願う。
・コンニャク、ちくわや豆腐には特に意味がないようです。(コンニャクは結び目のように切ることで縁起物になるそうな)

田作り|黒豆|なます|ごぼう|数の子|貝柱

<田作り>

いつも祖母がせっせと作ってくれています。祖母は「食えっ!食えっ!」とゴリ押ししてきますが、そんなにバクバク食える物ではありません。ちょっと食べるくらいがちょうどいい。

田作りのいわれ

・イワシを刻んだものを田んぼ肥料にしていたことから、豊作を願う。

<黒豆>
そのまんま黒い豆ですが、上に金粉がのっています。妻のお母さんは黒豆が大好きだそうな。結構甘くて小豆を食べているような感覚です。

黒豆のいわれ

・まめに健康・丈夫に過ごせるように願う。
・敢えてシワが出るように煮て、シワができるほどの長寿を願う。

<なます>

大根と人参を刻んで酢で漬けた食べ物。小さい頃からずっと得体の知れない物体でした。久々に食べてみても「うーん、一回食べればいいかな」という感じ。

酢の具合を調整すればおいしくなるかもしれません。

なますのいわれ

・配色が祝袋の水引に見えることから、おめでたいことを連想させる。
・大根とニンジンは土中に根を張ることから、家族の土台を築くことを願う。

<ごぼう>

おせち料理のごぼうは”たたきごぼう”にして出てくるものが多いようですが、実家では”きんぴらごぼう”っぽい感じで出てきます。
ごぼうも少し細めに切ればおいしく見えそう、でもこのゴツゴツした感じがおふくろの味ということですね。

ごぼうのいわれ

・土中にしっかり根を張ることから、家族の土台がしっかりすることや家業が土地に根付くことを願う。

<数の子>

コレはおせち料理の定番ですね。そういえば数の子って何の子なんだろう?と調べてみたら「ニシン」の子でした。パチパチ

数の子のいわれ

・数多くの卵が付いていることから、子孫繫栄や子宝を願う。

<貝柱(ホタテ)>

筆者は貝に好き嫌いがあって、アサリやシジミ・ハマグリ・アワビなどは好きなのですが、サザエやホタテなどは独特の味がしてけっこう苦手だったりします。この貝柱はホタテがほとんどのようですね。これぐらいなら食べれます。

貝柱(ホタテ)のいわれ

・帆を上げ進む船、未来への明るい象徴。

イカ|タコ|エビ

<イカ>

いつもイカとタコはセットのように出てきます。
きのこの山vsたけのこの里のごとく、食卓の上で闘いが繰り広げられますが、大体いつもイカが人気です。私もイカが好きです。

イカのいわれ

“イカのスルメ”にいわれがあるそうです。

「寿留女」の字をあて、結納の品として使用され、めでたい祝儀の膳に欠かせない品でした。 恵比寿神を奉るエビス棚には、しめ縄が飾られ、するめ・昆布・新巻鮭などを飾る習慣がありました。寿とは、幸せのこと祝事を表す言葉です。

引用:紀文

<タコ>

昔は桶に入って売られていましたが、どうやら今は普通にタッパに詰め込まれているそうです。

今年のタコは皮がブヨブヨで、ゴムを食べている感覚でした。タコにも当たり外れがあるようです。酢ダコなのでたこ焼きにもできず・・・

タコのいわれ

・「多幸(たこ)」と漢字を当てることができるので「一年間幸せでいられますように」との願いが込められている。

<エビ>

筆者はエビの尻尾も食べる派なのですが、今回食卓でそれをしていたら「えーっ!!」とみんなに言われました。そんなに珍しいだろうか?まあエビは美味しいです。

エビのいわれ

・姿が丸く曲がっていることから、腰が曲がるまで長生きできるよう願う。
・身が赤く美しいことから、縁起物や魔除けの意味を持つ。

お酒は地酒のコレ!おすすめです!

お酒は大体コレ。

伊那市高遠町にある黒松仙醸の「年とり酒」です。

コクのある味わいでグイッと飲めるお酒。常温が美味しいかな、と思うのですが、味に無頓着の父はいつも超熱燗にして飲んでいます。まあ本人が美味しければそれで良いのですが・・・。

黒松仙醸はかわいいパッケージの「どぶろく」なども販売していて、色々面白いお酒を作っていますよー!

ちなみに元旦の朝は・・・

元旦の朝は”お雑煮”がお決まり。

地域によっていろんな味があるそうですが、コレは醤油ベースの味です。

昔はもっとパキッとした味だったのですが、母の味覚が落ちてきているのか?どんどんボヤけたような味付けになってきており少し心配です。

それでも、コレを食べると新年を迎えられたような気持ちになれます。

おせち料理も「いわれ」を知るといろいろ面白い!

出典:PAKUTASO

何気なく食べていると、その食べ物の「いわれ」はなかなか知る機会はありませんが、ちょっと目線を変えてみるだけで、また一つ違ったおせち料理の楽しみ方ができたりします。

日本料理の文化には、こうした意味合いを持ったものが多いですよね。

またこういったのを研究してみるのも面白いと感じました。

はい!かなり投げやりな記事になってしまいましたね・・・

そんなこんなで2020年も、ど田舎はいたついんをよろしくお願いしますー!