<ぺツル>の超軽量ヘルメット[シロッコ]サイズ感や着け心地をレビュー

どうも。ど田舎はいたついんの(夫)です。

最近は夏山でも冬山でもヘルメットを装着する人が増えましたね。

今では冬の南八ヶ岳・西穂独標登山でもヘルメット着用が当たり前になってきました。

こうした安全に対する意識が高まっていることは非常に良い傾向ですね。

さて、そんな登山用ヘルメットですが、登山ショップへ行くと、結構いろんなモデルが売られていますよね。

色々ありすぎて「何を基準に選べばいいの・・・?」とちょっと選ぶのも難しかったり。

そこで今回おすすめしたいのは、<Petzl(ぺツル)>の【シロッコ】。私も愛用しているヘルメットです。

今回はそんなシロッコの【サイズ感】【着け心地】と、【登山シーンでのレビュー】を紹介したいと思います。

有名クライマーも御用達の『シロッコ』

こちらがシロッコ。独特なネーミングですよね。

シロッコ(sirocco)は「地中海北岸に吹く高温の南東風」のこと。ぺツルはフランスのメーカーなので、フランスに吹く風を名前の由来にしたんですね。

日本でいえば「季節風」的なやつですね。フランス語でいえばカッコよくなる不思議

このシロッコは著名なクライマーも御用達のアイテム。

NHKのグレートトラバースの田中陽希さんもシーズン3からこちらのモデルを着用し話題になりました。

最大の魅力は「圧倒的な軽量性かつ優れた保護性能」

シロッコのサイズは2種。【S/Mサイズ(48〜58cm)で160g、M/Lサイズ(53〜61cm)で170g[公式]】となっています。

登山用ヘルメットは250g〜350g程度の重さが一般的の中、シロッコはその半分近い重量。驚異的です。

出典:Petzl

登山用ヘルメットは外側に硬いシェルがあり、その中にショック吸収用の発砲スチロール素材が入っているモノがほとんど。

しかしシロッコはその概念を取り払い、全体が発泡スチロール素材(超軽量ポリプロピレン製シェル)で形成。頭頂部は「EPSライナー」と呼ばれるクッションを「ポリカーボネートキャップ(ヘルメットのオレンジ部分)」でカバーする構成になっています。

【EN】や【UIAA】の国際規格にも合格した「軽量&防護性能」を併せ持つ高性能ヘルメットです。

現行シロッコは2代目!カラーは2バリエーション

出典:amazon 編集:ど田舎はいたついん

初代は2013年に登場し、その圧倒的な軽量性により絶大な支持を得てきました。

当時は構造上素材の色を変えることができずオレンジの一色展開でしたが、2017年にパワーアップをして2代目が登場。カラーバリエーションも2色に増えました。

私はこのブラックのカラーリングがとても好み。(たまに旧型のオレンジカラーがいいと言う人もいたりします)

進化した保護性能

出典:Petzl

上の画像の左図にあるように、シロッコは初代と2代目で形状が変化しています。

2代目は初代よりも後頭部が深くなっており、落石時や転倒時などの保護範囲を強化。

さらに頭頂部に「ポリカーボネートキャップ」を搭載することで、旧型を超える保護性能を実現しています。

初代の重量は165g(公式)。
これだけ機能が加わっても、初代と2代目で重量に差がないのがスゴいですね。

まずはシロッコを細かくチェック!

それでは、実際にシロッコの機能を見ていきましょう。

キツくなく、ゆるくなく、しっかりフィットする感覚

シロッコの着用感は”スポッとフィットする“ような感覚。

基本的には女性はS/Mサイズ、男性はM/Lサイズを選んだ方が良さそうです。

ヘルメットはキャップやビーニー、バラクラバを挟むことが多いので、「どっちにしようか微妙だなー」という方はM/Lを選んだ方が安心です。

私はS/Mサイズでジャストフィットです。
けっこう小顔です。

後ろから見るとこんな感じ。

キノコみたいな形をしていますね。

通気口がしっかり刻まれており、蒸れを快適に処理してくれます。

片手でも調整できる設計に

アゴのストラップにはマグネット式のバックルが採用されています。

これ、最初は「なんでマグネットにしたんかな?」と思っていたのですが、、

どうやら片手での着脱を可能にするためのようです。

この発想、さすがとしか言いようがない・・・

さらに頭部のサイズの調整はウェビングテープのみとなっています。
こういったところにも徹底した軽量化へのこだわりが感じられます。

もちろんこちらも片手で調整可能。

楽々メンテナンスでいつも清潔に

シロッコはメンテナンスがとても簡単。

おでこと頭頂部にある反発性の高い吸汗クッションは、ベルクロ式でぺろんと剥がすことが可能。

剥がしたあとは、クッションだけ中性洗剤で洗って、本体は水拭きすればメンテナンス完了。

クッションはまたベルクロ部分に引っ付けるだけで簡単に接着されます。

ヘルメットが濡れることの多い沢登りなどでも重宝するでしょう。

ヘッドライトは3点で固定

ヘッドライトの固定は前側に左右2箇所のアタッチメント、後側のゴムバンドに挟むことで固定できます。

操作も簡単なので、ヘルメットをした状態でのヘッドライトの装着もやりやすいです。(特に後ろのゴムバンドはとても楽!)

実際に山で使ってみた

バラクラバとの相性がイイ感じ。フィット感抜群!

シロッコを購入したのは2018年の秋。
そこから一年半ほど、バリエーションルートなどでガッツリ使わせてもらいました。

その中で感じたことを紹介したいと思います。

シロッコのいいところ◎

キャップとの相性も○
  • とにかく軽い!長時間のアプローチでも邪魔にならない
  • 沢やバリエーションなどのアルパイン的な場面でストレスなく着用できる
  • ブラックとオレンジのカラーがカッコイイ!(個人的にこのカラーリングが大好き)
  • 傷つきそうだけど、案外タフ

シロッコの気になるところ

気になるところはほとんどありません。

ただ、あえて言うのであれば、クライミング中など岩に頭が当たるとヘルメットが少しズレる?動く?時があります。

それで外れたり危険がある訳ではないので特に気にしてはいませんが、頭回りのバンドを調整することで改善できるかもしれません。

シロッコは幅広く使える”特攻型ヘルメット”

娘もシロッコ

ヘルメットでも最強クラスの軽量性を備えつつ、強い保護性能を持った<ぺツル>の【シロッコ】。

クライミングに限らずスピーディーさを求める登山にピッタリな、とっても優秀なヘルメットです。

特に【シロッコはこんな人におすすめ!
  • アルパインクライミング、バリエーションルートへ行く人
  • 穂高や劔などの岩稜帯ルートへ行く人
  • UL重視の山行でヘルメットが必要な場合
  • 藪漕ぎなどの非整地されたコースを歩く人

軽くて丈夫なシロッコで、山をもっともっと思いっきり楽しんじゃいましょう!

今回紹介した商品はこちら